【ECO導入事例】
沖縄県名護市様:粗大ごみ収集申込受付から処理手数料の決済までLINEで完結
事例概要
名護市が抱えていた課題
名護市では、年間約9,000件にのぼる粗大ごみ収集申込みを、主に電話で受け付けてきました。特に、引っ越しシーズンには申込みが集中し、多い日には1日数百件に達することもありました。粗大ごみ以外の問い合わせも同じ回線で対応していたため、市民からは「電話がつながらない」という苦情も寄せられていました。
受け付けた申込情報は職員が全て手書きで記録しており、申込内容の確認・管理や後続処理までに大きな工数が発生していました。また、電話対応特有の課題も顕著でした。
- ・粗大ごみの名称・サイズが正確に伝わらない
- ・品目・数量の聞き間違い
- ・職員のメモ漏れ
- ・紙で記録するため、粗大ごみのデータの収集・分析が困難
名護市では、ごみの分別に関する問い合わせも多く、職員の負担が大きくなっていました。業務効率化と市民サービス向上が急務となっていました。
粗大ごみ受付システム「KANAMETO ECO」導入を決定した背景
名護市は令和6年7月より、市LINE公式アカウントで粗大ごみ収集申込みの受付を開始しました。下記の3点が導入の決め手となりました。
1. LINEの利用率の高さ
名護市では、オンラインによる申込受付手段の中でも特に、市民が日ごろから使い慣れている「LINE」に着目しました。LINEの月間アクティブユーザー数は9,900万人(2025年9月末時点)に達し、幅広い世代に普及しています。
LINEなら24時間365日、市役所の営業時間を気にせずに申込みができ、市民利便性の向上が期待できます。
2. 「福岡市粗大ごみ受付LINE公式アカウント」をモデルに開発されたサービス
「KANAMETO ECO」は、2019年より本格稼働している「福岡市粗大ごみ受付LINE公式アカウント」をモデルに、LINEヤフーコミュニケーションズとtranscosmos online communicationsが共同企画したサービスです。
名護市は、「福岡市粗大ごみ受付LINE公式アカウント」で培われた知見を有する「KANAMETO ECO」を高く評価しました。
3. ごみ収集・分別に関する情報案内も実装可能
「KANAMETO」の既存機能によって、キーワード応答によるごみ分別案内や、居住地域に合わせてごみ収集日をお知らせするサービスも導入できる点が評価されました。
名護市LINE公式アカウントにおける操作の流れ

名護市LINE公式アカウントには3種類のリッチメニューが用意されており、トップメニューには「受信設定」の枠が設けられています。希望者は、ごみ収集日に関する受信設定ができます。配信を希望するごみの種別・配信時刻・居住地区を選択すると、収集日前日または当日にごみ収集の案内を受け取ることができます。
また、名護市LINE公式アカウントの2枚目のリッチメニューには、「ごみの分別」「粗大ごみ収集予約」が設定されています。

「ごみの分別」をタップすると、分別案内の調べ方が案内されます。LINEトークルーム上でごみの名称が送信されると、ごみの種別と捨て方を自動応答します。表記ゆれにも対応しており、たとえば「椅子」の場合、「イス」「いす」と入力しても同じ情報が表示されます。さらに、粗大ごみが検索された場合については、リッチメニューから粗大ごみ収集予約にアクセスして収集を申し込むよう案内します。
粗大ごみ収集を希望する市民は、リッチメニュー内の「粗大ごみ収集予約」から専用フォームを起動し、下記の手順で申込みを行います。
- 1. カレンダー画面から収集希望日を選択する
- 2. 「お申込みにあたっての確認事項」にチェックを入れる
- 3. ごみの分類・名称から、捨てたい品目と数量を入力する
- 4. 連絡先情報や搬出場所、ごみの写真、決済方法(オンライン/処理券)などを入力・送信
- 5. 職員が受信した収集予約内容を確認・承認
- 6. 申込者へ収集予約確定通知がLINEメッセージで自動配信される
収集日の2日前に、ごみの品目・数量や処理手数料が記載されたリマインドメッセージが届くため、ごみの出し忘れや処理券の購入ミスの防止につながります。
オンライン決済を選択した場合は、収集予約確定通知を受信した際に画面の案内に沿って決済を進めることができます。決済完了後、LINEに承認メッセージが届きます。メッセージに記載の申込番号(受付番号)と収集日を記入した紙を粗大ごみに貼り付け、収集日当日に指定の場所に搬出することで、収集が完了します。
「KANAMETO ECO」の導入効果
1. 市民利便性の向上
KANAMETO ECOの導入後、いつでもLINEから粗大ごみの収集申込みができる環境が整いました。特に30〜50歳代の女性や学生の利用が目立っています。2025年4月〜11月には、粗大ごみ申込の約34%がLINE経由となりました。市民からは「仕事終わりでも申し込めて助かる」などの好評の声を得られました。
さらに、粗大ごみの収集申込受付を開始してから、名護市LINE公式アカウントの友だち追加は着実に増加しています。名護市の世帯数(約33,000)に対してLINEの友だち数は13,500人(2025年12月時点)となっており、市内在住世帯の約40%が市LINE公式アカウントを利用している計算になります。
2. ごみ出しに関するトラブルの減少
LINEでは収集内容や料金が明記されたメッセージが自動送信されるため、搬出するごみを間違える、処理券の購入ミス、収集日当日の出し忘れなどのトラブルが抑制されました。
収集予約は最短でも約3週間後になるため、リマインドメッセージ機能が特に活用されています。従来の電話申込みではリマインドを行っていなかったことから、KANAMETO ECOから自動配信されるリマインドメッセージによって収集日直前に確実に市民へ通知できる点が高く評価されています。
3. 収集申込受付業務の効率化
KANAMETO ECOの導入によって、市職員の業務効率化にもつながりました。
- ・電話による収集申込件数が減り、これまで電話対応にかかっていた業務負担が減少
- ・収集申込時に粗大ごみの写真の添付を求めることで、正確な状況を事前把握
- ・電話で受け付けた申込情報もKANAMETO ECOの管理画面上で一元管理可能
また、申込内容を紙で記録していた従来と異なり、KANAMETO ECOの管理画面から統計データを随時取得できるようになりました。これによって、どの時期に/どの品目の排出が多いのかを把握でき、データに基づいて収集料金の見直しや人員配置などの判断ができるようになりました。

<名護市環境対策課 儀部 様>
KANAMETO ECOの導入によって、いつでもどこでも粗大ごみの申込みができるようになり市民の利便性が向上したことと、KANAMETO ECOに蓄積されたデータの管理が容易にできることで統計や収集傾向が見えやすくなり、業務の運営・改善にも役立っています。LINEによる申込率は今後も増加することが予想されますが、もっと多くの方々にご利用いただけるよう引き続きPRしてまいります。
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