【導入事例】静岡県小山町様:区長(自治会長)との連絡手段にLINE活用
事例概要
小山町のニーズ「区長(自治会長)との連絡業務の効率化」
小山町は、町内40の自治組織(区)と協働して、安心安全なまちづくり・生活環境づくり・住民交流などを推進しています。各区の代表者である区長は、地域と行政をつなぐパイプ役として、地域内の行事開催をはじめ、区内要望の取りまとめ・町からの回覧文書の配布・区長会等の出席などを日々行っています。
これまで町と区長間のやりとりは、書面を郵送するなどのアナログな手法を用いて行われてきました。資料を印刷する手間や郵送費がかかることから「区長との連絡チャネルにオンラインを追加したい」という声があがっていました。
小山町がオンラインの連絡手段を検討する中で、町LINE公式アカウントに着目しました。小山町は2021年3月のLINE公式アカウント開設と同時にKANAMETOを導入して以来、町政情報の発信に取り組んでおり、累計友だち数は2025年9月時点で6,200名に達しています。単純計算で町内人口(約1.6万人)の4割近くが友だち追加しており、幅広い世代にアプローチできる情報媒体となっています。
小山町LINE公式アカウントを区長との連絡手段として活用するには、各区長のLINEアカウントを認証する必要があります。その上で、区長限定の情報案内を行うには、①区長だけにメッセージを配信する機能、②区長専用リッチメニューを表示できる機能が求められます。この条件を満たすため、KANAMETOの認証機能(※)を活用しました。
※KANAMETOに登録した認証コードを知っているユーザー(LINE友だち)を認証し、個人を特定したメッセージ配信やリッチメニュー表示ができる機能。
区長との連絡ツールとしてLINEを活用

区長のLINEアカウントを認証する事前準備として、KANAMETOで各区長に付与するID・パスワードを登録しておきます。その後、区長自身で町LINEアカウントの友だち追加と認証申請をする必要があります。小山町では、各区長が集まる区長会の場でID・パスワードを配布し、認証手順を案内しました。区長は各自のLINEアカウントから認証申請フォームにアクセスし、配布されたID・パスワードを送信します。区長が入力した情報は、KANAMETOに登録済みのデータと突合され、内容が合致すると認証が完了します。

認証完了後、区長のLINEアカウントには、通常のリッチメニュー2種に加えて「区長会」という名称の専用リッチメニューが新しく表示されます。区長会メニューの「出欠確認」をタップすると、アンケート画面が起動し、今後開催される区長会や研修の出欠を入力することができます。出席と回答した方へは当日資料を事前送付する、欠席と回答した方へはフォローアップのメッセージを送るなど、出欠予定に合わせたセグメント配信も可能です。
また、現在は準備中ですが、専用リッチメニューの「要望を送る」からは、チャットボットの案内に沿って区内の要望を町へ報告できるようになる予定です。KANAMETOの通報機能を活用し、区長は町役場の営業時間に関わらず24時間365日いつでも要望を送信可能となります。写真・位置情報・日付などの詳細情報を入力できるため、要望の内容を詳細に伝達できます。
導入効果
これまで区長との主な連絡手段は郵便でしたが、LINE公式アカウントで区長への情報配信や区長会の出欠確認ができるようになったことで、町職員の業務負担の軽減や郵送費の削減につながりました。
区の要望についても、より精度の高い情報をLINEで自動受付できるようになる予定です。区の要望を的確に把握、迅速に対応することで、協働によるまちづくりにつながります。

<地域振興課 芹澤 様>
2025年9月現在、区長40名中27名が認証を完了しています。区長の皆様が操作に慣れていただけるよう、少しずつLINEの活用範囲を広げているところです。今後も、町政情報の広報媒体、区長との連絡ツールとして、LINE公式アカウントの活用を積極的に進めてまいります。
小山町LINE公式アカウントQRコード