【導入事例】大学生協様:LINEチャット対応状況をSalesforceで管理
事例概要
導入企業 | 生活協同組合連合会大学生協事業連合(大学生協) |
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主な利用機能 | KANAMETO PUSH (チャットボット機能など) KANAMETO TALK (タグ機能、定型文機能、アウトバウンド機能など |
大学生協が抱えていた課題
営業時間外の問合せリクエストに対応する事が課題でした
生活協同組合連合会大学生協事業連合では、例年、大学生協のある学校の新入生およびその保護者、大学生協の組合員を対象に、一人暮らし向けの新生活用品(家電・家具・日用品等)を販売するショッピングサイトで期間限定で注文を受付けています。2020年4月から新生活を始める方向けには「大学生協の新生活用品2020 online Store」を注文期間2019年11月26日~2020年4月5日で運営しました。
例年、この注文期間中は様々な内容の問合せが発生し、トランスコスモス株式会社へコンタクトセンター業務を委託し対応していました。2019年度はWEBチャットを活用して電話での問合せ数(呼量)を削減し、チャット対応(ノンボイス)を推進したものの、営業時間外の問合せリクエストが多く、WEBチャットの性質上、翌営業日に大学生協側からコンタクトを取る方法もなかったためCSの観点で課題が残りました。
そこで、2020年度の「大学生協の新生活用品2020 online Store」運営にあたっては、営業時間外の問合せリクエストをいったん受付けつつ、翌営業日に大学生協側からコンタクトを取れる「LINE」の活用を検討していました。
課題解決のためのソリューション
ノンボイスによる全問合せリクエストの約10%を新たに解決する事に成功
大学生協は、LINEでの問合せ対応を行うにあたり、transcosmos online communicationsが提供する「KANAMETO(カナメト)」のソリューションである「KANAMETO for Salesforce」を導入しました。
KANAMETOは、LINEチャットでの受付時間を設定可能であり、時間外の問合せも履歴として残す事もでき、そしてLINE公式アカウントの「友だち」に対してメッセージを送る(アウトバウンド)事が可能となっており、大学生協がLINEを活用するための必要機能が備わっている事が決め手でした。また、キャンペーンの事務局対応やSNSカウンセリングなど、多くの領域でLINEチャット対応ツールとして採用されており、問合せ対応業務を委託するトランスコスモス株式会社での運用実績も多い点も採用理由です。
大学生協は新たにLINE公式アカウント「アカウント名:大学生協 お部屋づくり」を開設し、KANAMETOを活用してLINEチャット対応を実現しました。
▼大学生協のLINE公式アカウント
「大学生協 お部屋づくり」では、まず、チャットボットで問合せ内容を選択してから、カスタマーサポート担当者へLINEメッセージが着信します。この際、チャットボットで選択された内容(問合せ内容)は当然、カスタマーサポート担当者が確認可能になっており、担当者がスムーズにお問い合わせに対応する事が可能になります。チャットボットでは、例えば「注文内容の変更・キャンセル」や「組み立て・設置サービス」「ログイン出来ない」など、問合せ内容を選択可能です。
さらに大学生協では、時間外の問合せリクエストへの対応が課題だったため、「営業時間"内"の問合せ対応」と「営業時間"外"の問合せ対応」の比較等、LINEチャット対応(ノンボイス)の運用効率や生産性を計測・評価する必要がありましたが、「KANAMETO for Salesforce」の充実したレポーティング機能により、担当者毎の対応時間や問合せ内容毎の対応時間など、様々な指標の測定が図られました。
* KANAMETO for Salesforceは、セールスフォース・ドットコムが提供するCRMツール「Salesforce Service Cloud」とKANAMETOの連携パッケージです。Salesforce連携の取り組みに関するプレスリリースはこちら
▼KANAMETO for Salesforceのダッシュボードイメージ(生産性ダッシュボード)
▼KANAMETO for Salesforceのダッシュボードイメージ(トークタグダッシュボード)
LINEを問合せ窓口のチャネルとして活用した結果、電話での問合せ件数とLINEでの問合せ件数の比率は7:3となり前年度に続きノンボイス誘導が効果的に図られました。
そして、LINEチャットへの問合せリクエスト数の割合は
・営業時間内:53.7%
・営業時間外:46.3%
でした。
昨年度のWEBチャットであれば、チャットによる全問合せリクエストの46.3%がそのまま対応不可となってしまいましたが、2020年度は翌営業日にアウトバウンドでLINEメッセージを送り、そこから問合せユーザーとのチャットが開始し、その内、約20%が問合せ内容の解決に至りました。
LINEを活用した結果、単純計算で営業時間内/外を含めチャットによる全問合せリクエストの約10%を新たに解決する事に成功した事になります。
さらにLINEで問合せがあった利用者のブロック率は注文受付期間終了後の2020年4月20日時点で僅か13%でした。87%の利用者が友だち状態を継続しており、満足度の高さが伺えます。
▼WEBチャットとLINEの比較
WEBチャットは、ユーザーがWEBサイトを操作中である事が前提にあるため、解決すべき課題が注文方法など売上に直結しやすい内容が多い反面、WEBサイトを離れるとチャットが続けられない・営業時間外はチャットボットで対応するしかないなどのデメリットがあり、LINEはWEBチャットのデメリットを補完するチャネルと言えます。
生活協同組合連合会大学生協事業連合ご担当者様のコメント
<大学生協リビング共同仕入事務局 山内崇様>
大学生協LINE公式アカウントQRコード
大学生協としてLINEを活用する事は新たなチャレンジでしたが、営業時間外の問合せリクエストに対しても丁寧なフォローが実施でき、問合せ全体の約10%を新たに解決出来た事は大きな成果でした。また、KANAMETO for Salesforceの導入によって高度な分析も簡単に実現し、問合せ内容別の平均対応時間等の分析結果から来年度に向けてより効率化を図るべき事項も明確です。