【導入事例】福岡県北九州市様:LINEでごみ・リサイクル情報を分かりやすく効果的に発信
事例概要
北九州市が抱えていた課題
環境保全の意識や行動を市民に広めるため、市民が日頃から親しんでいるLINEで効果的に周知・啓発したいというニーズがありました
北九州市では、令和3年8月、市内のごみ処理にかかる「第2期北九州市循環型社会推進基本計画」を策定しました。計画には、“持続可能な都市のモデル”を目指すため、市民・事業者・地域団体・NPO・行政などが、主体的・協調的にリデュース、リユース、リサイクル(3R)に取り組むことの重要性について記載しています。
一方で市民目線では、例えば「ごみと資源物の分類、分別方法が分からない」「資源物の回収場所を知らない」など、日々の暮らしの中で実践するために必要な知識の不足が具体的な行動へのハードルとなっていました。
また、3Rに向けた情報発信については、これまでも市ホームページや広報誌などで行ってきました。
しかし、いまだ、「ごみと資源物の分類、分別方法が分からない」「家の近くの資源物回収場所を知りたい」というお問い合わせは少なくありません。
そこで、北九州市は、ごみの分別・リサイクルなどの取組に関する情報を市民に向けて効果的に発信できる媒体として月間アクティブユーザー数9,200万人(*)を誇るコミュニケーションアプリ「LINE」に着目しました。
(*)2022年3月末時点
多くの市民が日頃から使い慣れているLINEで情報提供することで市民の情報アクセス性が高まると同時に、関連情報の接触機会が増えることで周知・啓発、取組の浸透につながると考えたためです。
課題解決のためのソリューション
市民の個々のニーズに合わせて効果的に情報案内できるLINE運用ツールを導入し、ごみ・リサイクルに関する情報配信を強化
北九州市は、transcosmos online communicationsが提供する「KANAMETO(カナメト)」を導入し、2021年12月1日に北九州市LINE公式アカウントをリニューアルしました。
生活に役立つ「基本メニュー」と、観光・イベント・移住支援情報をまとめた「まちの魅力」の2種類のメニューによって情報を分かりやすく整理し、市の総合的な広報媒体として活用されています。基本メニューの中に、「ごみ・リサイクル」の枠を設けており、利用者がタップするとリッチメッセージ(テキストや画像を組み合わせたメッセージ)が起動します。資源物とごみの分類、ごみ種類別の収集日、粗大ごみ回収の申込み、減量化・資源化の取組の周知など、ごみ・リサイクルに関する情報が案内されます。
▼北九州市LINE公式アカウントにおけるごみ・リサイクル情報の案内
利用者がリッチメッセージの中から知りたい情報をタップすると、リッチメッセージやカルーセルメッセージなどによって詳細情報が案内され、知りたい情報を探すことができます。
さらに、KANAMETOの施設検索ソリューション(利用者がLINEから送信した位置情報に合わせて、最寄りの施設情報を検索表示する機能)を活用し、2022年4月18日より市内の資源回収ボックスをLINE上で情報検索できるようになりました。
▼北九州市LINE公式アカウントにおける資源回収ボックス検索の手順
これまで利用者は、市公式ホームページや地域情報ポータルサイトなどから、資源物の種類と設置住所を確認しながら自身で回収ボックスを探す必要がありました。
北九州市LINE公式アカウントの「資源回収ボックス検索」では、利用者が持ち込みたい資源物を選択後、位置情報を送信すると、最寄りの回収拠点が5か所案内されます。資源回収ボックスまでの距離、住所、回収品目が一覧で表示されるため、自宅や職場など利用者の生活圏内の回収拠点を手軽に検索できます。
<広報室 広報課 中田 沙紀 様>
KANAMETOの各種機能を利用して、北九州市LINE公式アカウントを防災、子育て、まちの魅力など幅広い情報を発信する総合的な広報媒体として活用しています。特に、ごみ・リサイクルの分野につきましては、市民の方からのお問い合わせも多く、電話対応による職員の負担も大きいのが現状です。今回試行運用している、資源回収ボックス検索では、利用者がLINE上でいつでも手軽に回収拠点を調べることができ、適切な資源回収、ごみ・リサイクル情報の効果的な周知につながっています。
今後も引き続きLINEの活用を推進し、市民サービスの更なる向上に取り組んでいきます。
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